「現場を巻き込む」だけで応募が倍増?建設業採用を成功に導く現場主導型の設計法

「採用は人事の仕事」──その考えが限界を作っている

採用を「人事の仕事」と切り離していませんか?
実は、現場が採用に関わる会社ほど応募が集まり、離職率が低いのです。

私が支援してきた建設会社の中でも、
「現場の職長が面接や説明に関わる会社」は、
応募率が1.8〜2.5倍高いというデータがあります。

この記事では、なぜ“現場が採用に関わると成果が変わるのか”、
そして“チーム採用を仕組みにする方法”を、
元人事部長の経験と実例で具体的に解説します。

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「人事だけで採用をやる」時代は終わった

多くの建設会社が抱える悩み。
「人事がいくら頑張っても応募が来ない」
「採用しても現場で続かない」

──この原因は、人事の努力不足ではありません。

根本的な問題は、“採用が現場から切り離されている”ことです。

求職者が気にしているのは、
「どんな現場で、どんな人と働くのか」。
それを一番知っているのは人事ではなく現場です。


現場の声がない採用は“ズレ”が生まれる

私が人事部長をしていた当時、
求人広告の原稿をすべて人事主導で作成していました。

内容は完璧。給与も、福利厚生も、研修制度も明確。
でも、応募がまったく来なかった。

面接でも「思ってた現場と違いました」と辞退される。
入社しても1ヶ月で辞めてしまう。

現場に話を聞くと、こんな一言が返ってきました。

「その求人、うちの現場のリアルとは全然違うよ」

この瞬間、私は痛感しました。
「採用の主語が“人事”になった瞬間に、ズレが始まる」と。


採用は“現場コミュニケーションの延長”

採用は「人を選ぶこと」ではなく、
「これから一緒に働く人を迎え入れる準備」です。

つまり、

  • 面接は現場の人間関係の延長
  • 求人は現場の空気を伝えるツール
  • 採用はチーム文化の反映

採用を現場視点で再設計すると、
求職者は「この人たちと働けそう」と感じ、応募率が上がります。

👉 「採用に困らない会社」の裏にある“構造の違い”とは?


現場を巻き込む“チーム採用”の仕組みづくり

ステップ1:職長を“採用パートナー”にする

まず最初にやるべきは、職長や現場リーダーを採用チームに加えること。
求人原稿の打ち合わせや面接同行に、月1回でも参加してもらう。

それだけで、求人の内容が「リアル」に変わります。
求職者が知りたい“空気”や“人間関係”を伝えられるのは現場だけです。

ステップ2:面接で“現場の会話”を取り入れる

私が関わったA社では、面接中に職長がこう質問します。

「朝の段取り、何分前に来るタイプ?」

この一言だけで、求職者の“働く姿勢”が見える。
形式的な質問よりも、現場の日常を共有する面接が信頼を生みます。

👉 面接で“いい人”を落とさないために──建設業が見落とす採用プロセス設計

ステップ3:教育と採用をセットで設計する

現場が採用に関わると、入社後の教育も自然に連動します。
採用時から「この人をどう育てるか」が共有されるため、定着率が高まる。

実際、職長が採用面接に関わる会社では1年以内離職率が30%減少しています。


現場参加で応募率2倍・定着率3倍になった会社

中堅建設会社C社では、
人事が中心だった採用を見直し、
職長3名を採用チームに加えました。

求人写真は現場スタッフのスマホ撮影。
原稿には「現場での一言コメント」を添付。

さらに、面接では必ず職長が同席。
応募数は月12件→26件(約2.2倍)
入社後6ヶ月の定着率は**40%→85%**に上がりました。

求職者アンケートでは、

「現場の人が話してくれて安心した」
「入社後のイメージが湧いた」
という声が多数。

採用は“人を口説く仕事”ではなく、
“人とつながる仕事”だと改めて感じました。

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現場を動かすには「採用文化」を育てる

現場を採用に巻き込むためには、
「採用は自分たちの仕事」という文化を作る必要があります。

その第一歩が、職長教育
採用の目的・面接のポイント・新人対応の心得を共有し、
「採用に関わる自覚」を持ってもらう。

その結果、職長同士の会話が変わります。

「あの子、面接のとき○○って言ってたな」
「次の新人は○○班で育てよう」

採用が“現場の共通言語”になった瞬間、
会社全体の空気が変わります。

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「採用に強い会社」は、現場が主役

人が集まる会社には共通点があります。
それは、採用を人事だけに任せていないこと。

現場の声を採用に生かし、
現場が新人を育てる文化を持っている。

採用は「制度」ではなく「文化」。
そして、その文化は現場からしか生まれません。

今日からできる第一歩は、
「次の面接に職長を呼ぶこと」です。
それだけで採用は変わり始めます。


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