建設業の採用費200万円を「20人採用」に変えた実例。構造改革のすべて

広告費を減らしたのに、採用が増えた理由とは?
「広告費200万円かけても応募が10人以下」「3ヶ月経っても採用ゼロ」──そんな現実、建設業では珍しくありません。
しかし、同じ予算・同じ地域・同じ職種でも“採れる会社”が存在します。
私は人事部長時代、広告費200万円で応募10人→構造改革後に応募200人・採用20人を実現しました。
しかも、媒体を増やしたわけでも、SNSで拡散したわけでもありません。
変えたのは「仕組み」です。
この記事では、採用の成果を変えた“構造改善”の実録を公開します。
「うちの会社でも再現できるのか?」と感じた方にこそ、最後まで読んでいただきたい内容です。
採用職人は建設業に特化した中小企業様向けに採用支援サービスを提供しています。採用でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。御社の成長を加速させる機会を。<iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/lkD4JdOGOtM" title="YouTube video player" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>
広告費200万円、応募10人以下──“構造の歪み”から始まった
あの頃の私は「もっと広告を増やせば採れる」と本気で思っていました。
営業担当の提案通りに原稿を強化し、地域限定のオプションを付け、掲載期間も延ばしました。
結果──応募10人以下・採用1人。
現場からは「人が来ない」「求人に反応がない」と毎週のようにクレーム。
経営会議では「また広告費がムダになったのか」と責められる。
でも、当時は分かっていなかったんです。
問題は「原稿の質」ではなく、「採用の構造」そのものにあったことを。
データが示す“採用の盲点”
半年間のデータを分析すると、驚く事実がありました。
- 応募者の7割が「仕事内容が不明確」と離脱
- 面接設定率は40%以下
- 面接辞退率は60%超
- つまり、広告で集めても、採用プロセスの中で9割が脱落していたのです。
ここで気づきました。
「広告の強化」ではなく、「導線の再設計」が必要だと。
採用とは、“入口”の工夫より“通り道”の設計。
その視点に立った瞬間、数字が変わり始めました。
「採用が難しい」は“現場構造”のせい
多くの中小建設会社が勘違いしています。
「人が来ない=求人が悪い」ではありません。
実際は、
- 現場の声が反映されていない
- 応募者対応が遅い
- 面接基準がバラバラ
この3つが揃えば、どんなに魅力的な求人でも採れません。
採用は広告ではなく、仕組みの問題なんです。
関連して、こちらの記事でも詳しく解説しています → 採用成功の具体ステップはこちら
改善策①:「応募導線」を最短化する
最初に取り組んだのは、応募→面接までの導線改善でした。
多くの会社はここが長すぎる。
私たちはまず、「応募後3時間以内に返信」「面接日程を即確定」というルールを導入。
これだけで面接設定率は40%→82%に跳ね上がりました。
さらに、「応募フォームの質問を3つに削減」。
“応募しやすさ”を優先した結果、応募数は4倍になりました。
この改善だけで、広告費をかけずに応募者が増えたんです。
関連テーマはこちら → 新人が定着しない原因と解決のヒント
改善策②:「求人原稿」を“戦略設計”に変える
次に手をつけたのは求人原稿そのもの。
営業担当に任せず、自社で構造を作り直しました。
原稿の「順番」を変えたんです。
- 冒頭に“仕事内容”ではなく“現場の1日の流れ”
- 条件よりも“チームの雰囲気”を先に伝える
- 「資格」「年齢」「経験」を除外条件ではなく“相談項目”に変更
結果、未経験応募が2倍、若手比率が1.7倍に増加。
この設計の考え方は、noteでも詳しく公開しています →
👉 初心者採用に特化した 求人原稿テンプレート
改善策③:「面接」を“選抜”から“共感設計”に
以前は、面接官が「厳しく選ぶ」スタンスでした。
でもそれでは、応募者が心を開きません。
改善後は「面接=価値観のすり合わせ」と定義。
質問も変えました。
「なぜこの仕事を選んだか?」より、「どんな現場だとやりがいを感じる?」に。
これにより、辞退率が60%→18%まで減少。
面接1回あたりの内定率は3倍に伸びました。
詳しくはこの記事で解説しています →
面接で“いい人”を落とさないために
数字が語る“構造改善”の成果
改革から半年後、数字が劇的に変わりました。
| 指標 | 改善前 | 改善後 |
|---|---|---|
| 広告費 | 200万円 | 80万円 |
| 応募者数 | 10人 | 200人 |
| 面接率 | 40% | 82% |
| 採用数 | 1〜3人 | 20人 |
| 採用単価 | 約150万円 | 約4万円 |
これが“構造を変えた結果”です。
「仕組み」が会社を強くする
採用とは、気合やタイミングではなく「仕組み」です。
仕組みを整えた会社は、景気や広告費に左右されません。
私が実践した構造改革は、
- 応募導線の最短化
- 原稿の再設計
- 面接の共感化
この3ステップだけ。
それで“採用できない会社”が、“選ばれる会社”に変わりました。
もし今、「応募が来ない」「面接が続かない」と感じているなら、
やるべきは広告を増やすことではなく、構造を見直すことです。
採用の再現性を上げたい方は →
「求人広告会社任せ」から脱却する方法
採用職人の支援サービスで再現する
この成功体験をもとに立ち上げたのが、「採用職人の採用支援サービス」です。
建設業に特化し、求人設計から応募導線・面接フローまでを一貫支援。
「現場に合った採用構造をつくる」ことを目的に、
1社ごとに仕組みをカスタマイズしています。
詳細はこちら → 採用職人の採用支援サービス
採用費を“投資”に変える経営へ
今後の採用は、「広告」ではなく「設計力」が勝敗を分けます。
建設業の採用難は続きますが、構造を変えれば成果は変わる。
採用費200万円をかけても採れなかった私が、
80万円で20人を採用できた理由は、“見直した”からです。
採用を“コスト”ではなく“投資”に変える会社が、次の時代を生き残る。
そしてその第一歩は、今日この瞬間から始められます。
【まとめ】「採用は気合でも予算でもなく、仕組み」
建設業の採用は「気合」でも「運」でもありません。
成果を決めるのは、仕組み設計です。
求人媒体に頼らず、応募導線と面接を整えるだけで、
採用数は何倍にも変わります。
もし「採用を仕組み化したい」と思ったら、
今こそ実務ノウハウを体系化したnoteを読んでみてください。
建設業専用 教育動画・面談テンプレート
採用で“写真”が9割を決める──見せ方の設計
採用がうまくいかない会社の共通点
採用を変えるのは、今日の気づきから。
この記事の続きはこちら →
建設業の技術者採用、なぜうまくいかない?現場視点で解く“人が集まる条件”

