建設業の人件費上昇に負けない会社の共通点|採用・教育・運用の最適化で利益を守る

「人件費が高くて利益が出ない」──その言葉、何度も聞きました
資材も上がる、ガソリンも上がる、人件費も上がる。
「もう限界だよ」と嘆く社長の気持ちは痛いほどわかります。
でも、実は**“高い”のは人件費そのものではなく、使い方の構造**なんです。
今回は、私が人事部長時代に採用コストを1/3・人件費効率を2倍に改善した経験をもとに、
「人件費を下げずに利益を上げる仕組み」を、実例ベースでお話しします。
採用職人は建設業に特化した中小企業様向けに採用支援サービスを提供しています。
採用でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。御社の成長を加速させる機会を。
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① 🟧「人件費が高い」とは、どの数字を見ていますか?
“給与の高さ”ではなく、“利益構造の弱さ”が問題
経営者から「人件費が高い」と言われるとき、
実際には「利益率が下がった」と同義です。
でもその原因の多くは、給与ではなく生産性にあります。
たとえば、
- 1人あたり施工量が増えていない
- 教育不足でミスが多く、やり直しが発生
- 現場の段取りが属人化している
つまり、“人件費が高い”のではなく“成果が低い”構造。
ここを見誤ると、給与を下げても現場が疲弊し、
結果的に離職と採用難という負のループに陥ります。
② 🟧人件費を「コスト」から「投資」に変えた瞬間
“安い人件費”ではなく“活かせる人件費”を設計した話
数年前、私は年商5億の建設会社で人事責任者をしていました。
人件費比率は38%。経営陣からは「もう上げられない」と言われていました。
でも、現場を見ると違いました。
・熟練職人が雑務に追われている
・未経験者が教わる時間がバラバラ
・日報は紙、共有は口頭
つまり、“高い人材”が“低生産な仕事”をしていた。
そこで私は、
- 雑務を外注化(職人が本業に集中)
- 教育を動画化(OJT時間を短縮)
- 現場共有をクラウド化(伝達ミス削減)
この3つを同時に進めました。
結果、人件費率は変わらず施工量が1.8倍。
「高い人件費」が“効率の良い投資”に変わった瞬間でした。
③ 🟧建設業の人件費が上がる本当の理由
「給与」より「構造」の歪みがコストを押し上げている
データ上、人件費高騰の背景には3つの構造があります。
- 採用単価の上昇
→ 広告費や紹介料が増え、採用1人あたり150万円以上に。 - 教育ロス
→ ベテランの教え方にばらつきがあり、育成コストが見えない。 - 現場停滞コスト
→ 人が足りず、作業が“待ち時間”だらけ。
つまり、人件費を下げるのではなく、
「採用×教育×現場」を最適化して生産性を上げるしかない。
この3点が連動して初めて、“高い人件費”が利益に変わります。
④ 🟧人件費を「生かす」3段階戦略
コスト削減ではなく「活用設計」を
ステップ1:採用コストの構造を見直す
有料求人だけに頼らず、無料媒体や自社HPを戦略的に組み合わせる。
これだけで年間広告費を200万円→60万円に削減できます。
ステップ2:教育を標準化して「稼ぐスピード」を上げる
「教える人によって違う」状態をなくし、
動画・マニュアル・チェックリストで均一化。
結果、未経験者の戦力化期間を半年→3ヶ月に短縮。
教育改善の実例はこちらで詳しく解説しています →
👉 入社後フォロー体制の整え方
ステップ3:現場のムダ時間を“可視化”して再配置
段取り・移動・報告のムダを洗い出し、
「人が働く時間」ではなく「成果を生む時間」を増やす。
これで人件費の**“体感単価”が下がる**のです。
関連して、現場改善の仕組みはこちら →
👉 採用成功の具体ステップはこちら
⑤ 🟧人件費を下げずに利益率を2倍にした中小建設会社
「採用×教育×動線」の再設計で利益構造が変わる
私が支援した地方建設会社では、
従業員数を変えずに粗利率を**12%→25%**へ改善。
取り組んだのは以下の3点だけ:
- 無駄な求人出稿を停止し、自社HPに一本化
- 新人教育をマニュアル化し、ベテランの手離れを実現
- 現場報告をLINE共有に統一(週6時間削減)
結果、年間人件費は据え置きで、
年間利益+2,000万円増加。
「人件費を下げる努力」ではなく「時間の使い方を変える努力」で、会社が変わりました。
⑥ 🟧「人件費を“下げずに”利益を上げる仕組み」
採用×教育×現場を一気に再設計できるテンプレート
この記事で紹介した設計ノウハウは、
noteでテンプレート付きで解説しています。
内容:
- 採用コスト構造診断シート
- 教育マニュアル作成テンプレ
- 現場動線チェックリスト
- 実例企業の損益改善データ
価格は**¥20,000**。
たった1人の採用コスト削減で十分に回収できます。
「人件費を抑える」のではなく「人件費を活かす」。
その発想の転換が、建設業の未来を変えます。
⑦ 🟧「採用は“気合”ではなく“仕組み”」
高い人件費を“高い生産性”に変えられる会社が勝つ
人件費を下げる努力は、もう限界です。
これから必要なのは、同じ人件費でより稼ぐ仕組み。
採用・教育・現場運用を一体で設計し、
“人のコスト”を“利益を生む仕組み”へ変える。
建設業の人手不足時代に必要なのは、
「人を減らす経営」ではなく「人を活かす経営」。
採用職人の採用支援サービスでは、
求人原稿改善から現場導線の最適化までを支援しています。
御社の“人件費を利益に変える仕組み”、一緒に作りましょう。

