建設業の求人広告費が高騰している理由は「市場」ではなく「仕組み」にある

「また広告費が上がった…」と感じたあなたへ
最近、求人広告の見積もりを見て「え、こんなに高かったっけ?」と驚いたことはありませんか?
建設業の経営者からも、「去年より20万円高い」「以前は無料枠で応募が来たのに、今はゼロ」といった声を毎週のように聞きます。
でも──なぜ、広告費はこんなに高騰しているのか?
そして、なぜ「出しても成果が出ない」会社が増えているのか?
今日はその**“構造的な理由”**を、元人事部長としての経験とデータの両面から、現場目線で解き明かします。
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「広告費を上げても応募が来ない」──ある建設会社の現実
私が支援したある中小建設会社。
毎年200万円以上を求人広告に投じていました。
担当者はこう言いました。
「今はどこの会社も厳しいです。枠を広げれば応募は増えますよ。」
言われた通り、上位プランへ変更。
結果、応募はゼロ。
つまり、広告費を増やしても「構造」が変わらなければ結果は変わらないということです。
「売上のために“高い枠”を薦める」
「改善提案より“再掲載”を薦める」
──こうした営業構造の中で、求人広告費は上がり続けています。
参考記事 →
建設業の社長が知らない「求人広告会社の営業マン」が絶対に教えない真実
広告費高騰の本質①:人手不足“ではなく”競争構造の変化
求人広告費が上がっているのは、単に「人手不足」だからではありません。
“奪い合い型の市場構造”になったからです。
かつては、「広告を出せば数人応募が来る」時代。
今は、「同じ地域・同じ条件・同じ写真」の求人が何十社も並ぶ。
その中で目立たせるために、“高額プラン”が売れる構造になっています。
求人媒体の運営側も、広告表示の上位を「入札制」に近い仕組みに変更。
つまり、広告を目立たせるためには金額が必要。
広告費の高騰は、必然なのです。
「広告市場の競争激化=採用費の上昇」
この単純なロジックを、私たちは忘れがちです。
広告費高騰の本質②:媒体側のコスト上昇と“目立たせ商法”
求人媒体(Indeed、リクナビNEXT、建設専門サイトなど)は、
アクセスを集めるために自ら広告を出し、SEO対策や運営システムを強化しています。
つまり、運営側のコスト自体が上がっている。
加えて、媒体内での「プレミアム枠」「特集バナー」「動画掲載」などの追加オプションが増加。
見栄えや上位表示を競うことで、広告単価がじわじわ吊り上がっているのです。
以前は20万円で1ヶ月掲載できたものが、
今では“見られる場所”に出すために30〜50万円かかる。
これが「求人広告費高騰」の正体です。
広告費高騰の本質③:会社側の“改善できない構造”
実は一番の問題は、企業側の改善力が弱いことです。
広告費が上がるたびに、「担当者に任せる」「プランを上げる」で対応していませんか?
私も人事部長時代はそうでした。
「この原稿、反応悪いです」と担当者に言うと、
「では別プランにして目立たせましょう」と返ってくる。
でも、原稿を変えずに広告枠だけ広げても、届く人が変わらない。
だから応募も増えない。
そしてまた「広告を増やそう」とする──この繰り返し。
ここにこそ、“高騰の本質”があります。
改善を怠る構造が、広告費を膨らませているのです。
こちらの記事もおすすめです →
「求人広告会社任せ」から脱却!建設業が“自社で採用をコントロール”する3つの方法
「高騰」は避けられない。でも“損”は避けられる
広告費が高くなるのは止められません。
ただし、“無駄に高くなる”のは止められます。
たとえば、建設業の中でも応募単価3万円台を維持している会社は、
以下の3つを徹底しています。
1️⃣ ペルソナ設計を明確化
「誰に来てほしいか」を定義。
“誰でもいい”原稿ほど無駄なクリックが増え、費用効率が下がります。
2️⃣ 現場の写真・ストーリーを改善
求人広告のクリック率は写真とタイトルで7割決まる。
「現場の空気感」「安全・安心」を感じられる素材を自社で整備。
3️⃣ 導線分析を“自社”で可視化
応募フォームの長さ、問い合わせ方法、反応スピードを点検。
媒体任せにせず、どの段階で離脱しているかを把握します。
参考 →
若手の求人・採用がうまくいかない?建設業の中小企業が知っておくべき5つの改善ポイント
【実践ステップ】高騰を“味方に変える”3段階
ステップ①:広告費を「費用」ではなく「設計コスト」として扱う
単に「いくらかかった」ではなく、「どの母集団に、何件届いたか」で評価。
KPIは“応募率”と“面接率”で管理すべきです。
ステップ②:無料媒体と有料媒体を正しく組み合わせる
高騰の時代ほど、無料枠の精度が重要。
無料でも「導線」「写真」「キーワード最適化」で応募数は変わります。
私の実績では、有料枠を半分に減らしても応募数が倍増しました。
→ 建設業の採用はお任せください。母集団の形成に成功応募件数UP!
ステップ③:面接プロセスまでを“広告設計”の一部に組み込む
広告の目的は応募を集めることではなく、「入社を決めてもらう」こと。
面接の雰囲気・質問内容・動機づけまでを一貫して設計することで、
採用単価を下げながら成果を上げることが可能です。
→ 面接で“いい人”を落とさないために──建設業が見落とす採用プロセス設計
広告費が上がるほど、差がつくのは“考える会社”
求人広告費の高騰は、「広告会社が悪い」わけでも「求職者が減った」わけでもありません。
考えずに出す会社が多いから、価格が上がるのです。
広告を買う時代から、広告を設計する時代へ。
ここを理解できるかどうかで、今後の採用力は決まります。
採用は“気合”でもなく、“高額な予算”でもなく、“仕組み”。
【note案内】広告費高騰を“逆手に取る”採用設計マニュアル
この記事で紹介した「広告費を抑えながら成果を出す採用設計」は、
noteでテンプレート付きマニュアルとして解説しています。
👉 求人広告会社に頼ってもうまくいかない理由と“自社で採用を強くする方法”
価格は¥4980。
1人採用できれば1日で回収できる金額です。
業種別データ、導線設計図、原稿テンプレートまで付属しており、
「今すぐ使える即効性」が強みです。
【まとめ】広告費の高騰は“ピンチ”ではなく“チャンス”
求人広告費が高騰する今だからこそ、
「安くする」より「無駄をなくす」。
「出す」より「設計する」。
建設業の採用は、もう広告会社任せでは勝てません。
御社が“採用を設計できる会社”に変われば、
広告費の高騰すら、競合との差を広げる武器になります。
現場採用のノウハウを体系化した
採用職人の採用支援サービスでは、
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