なぜハローワーク求人は“嘘っぽく”見えるのか──応募が来ない本当の理由

「ハローワークの求人って、水増しされてませんか?」
この検索ワードが出てくる時点で、
多くの経営者・採用担当者が強い違和感を抱いている証拠です。
- 同じ会社の求人が何ヶ月も出ている
- 条件が良すぎるのに、誰も入社していない
- 実態と違う内容が平然と載っているように見える
正直に言います。
「水増しされている」と感じるのは、あなただけではありません。
ただし、ここで一つはっきりさせておきたいことがあります。
ハローワークが意図的に虚偽求人を量産しているわけではありません。
問題はもっと根が深く、採用の構造そのものにあります。
「水増し求人」に見えてしまう3つの正体
① 採用する気が薄い“名ばかり求人”
現場でよくあるのが、このケースです。
- 今すぐ人は欲しくない
- でも「出しておかないと不安」
- 条件はとりあえず良く書いておく
結果、形だけ存在する求人が生まれます。
これが長期間掲載されると、外から見れば「水増し」に見える。
しかし実態は、
採用戦略が存在しないだけです。
② 条件の“盛りすぎ”による信用崩壊
ハローワーク求人でよく見かける表現。
- 未経験歓迎
- 月給30万円以上可能
- アットホームな職場
これ、全部ウソとは言いません。
ただし説明不足です。
求職者側からすると、
「で、実際はいくら?」
「何年後の話?」
「残業は?」
が一切見えない。
結果、
信じられない=水増しっぽい
という印象になるのです。
③ “掲載=採用”だと思っている構造ミス
最も致命的なのがこれです。
- 求人を出す
- 待つ
- 来なければ「今は人がいない時代だから」
この思考停止が、
求人のゾンビ化を生みます。
実際、厚生労働省の調査でも
ハローワーク経由求人の応募ゼロ率は年々上昇しています。
つまり、
求人は増えているが、機能していない
それが「水増し」と誤解される
この構造です。
ハローワークが悪者にされやすい理由
ここで少し冷静になりましょう。
ハローワークは
- 求人内容を「基本的に企業申告ベース」で受け取る
- 実地調査や表現修正には限界がある
つまり、
求人の質は企業側の設計次第です。
それでも、
- 応募が来ない
- 採用できない
- 現場は疲弊している
この状況が続くと、
「水増しされているのでは?」という不信感が生まれる。
問題は制度ではなく、使い方です。
「水増し求人」と言われない会社がやっていること
採用がうまくいっている会社には、共通点があります。
① 募集人数を“現実ベース”で書く
「3名募集」ではなく、
「まず1名、良い人がいれば追加」
これだけで信頼度が変わります。
② 条件を“数字で説明”する
- 初年度年収レンジ
- 昇給タイミング
- 残業時間の平均
曖昧な言葉を減らすほど、
求人は水増しに見えなくなる。
③ 採用を“待ち”から“設計”に変えている
重要なのはここです。
- 誰を
- いつまでに
- なぜ採るのか
これが決まっていない求人は、
どんな媒体でも機能しません。
関連して、こちらの記事で詳しく解説しています。
「求人会社に任せても採用できない理由──建設業が自社でやるべきこと」
https://recruit-worker.com/?p=412
実際にあった「水増しと思われていた会社」の話
私が人事部長だった頃、
ある現場監督からこんなことを言われました。
「また同じ会社が求人出してますよ。どうせ入らないでしょ」
その会社、実は本気で採用したかった。
ただし、
- 求人内容が毎回同じ
- 仕事内容が抽象的
- 面接対応が遅い
結果、
誰も定着しなかった。
水増しではない。
でも、水増しに見える採用だった。
ここを改善しただけで、
半年後には2名採用・定着率100%。
求人の“量”ではなく、
設計の質の問題だったのです。
ハローワークを使うなら、最低限ここを直す
使う・使わないの話ではありません。
使うなら、戦略的に使う。
✔ 募集背景を具体的に書く
✔ 現場写真・仕事内容を言語化
✔ 応募後の流れを明示
✔ 掲載しっぱなしにしない
これだけで、
「水増し求人」という目で見られる確率は激減します。
採用は“誠実さ”が数字に出る時代
今の求職者は、想像以上にシビアです。
- 情報が薄い → 疑う
- 反応が遅い → 離脱
- 話が違う → 即退職
だからこそ、
誠実な設計をした求人だけが残る。
水増しと疑われる求人は、
市場から静かに無視されていきます。
まとめ:水増しの正体は「設計不在」
結論です。
- ハローワークが水増ししているわけではない
- 水増しに“見える求人”が大量に存在している
- 原因は、採用を設計していないこと
採用は、気合でも慣習でもありません。
構造と設計です。
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さらに踏み込んだ実務ノウハウはこちら
https://note.com/recruit_worker
採用は、運ではありません。
仕組みで、再現できます。

