“見せ方”でなく“仕組み”で採れる会社へ。採用ブランディングの真の目的

「かっこいい写真とコピーを作れば人が来る」と思っていませんか?

最近、「採用ブランディングを始めました」という会社が増えました。
でもその多くが、

・写真をきれいに撮る
・求人文をおしゃれに書く
──で終わっています。

けれど、それだけで人が集まるなら、どの会社も採用に困っていないはず。

本当の採用ブランディングとは、“伝える前に整える”こと。
この記事では、建設業の現場から見た「見せ方に頼らないブランディング設計」を、実例とデータを交えて解説します。

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「採用ブランディング」にお金をかけても変わらない理由

“伝える前に中身が変わっていない”

「写真もコピーも刷新したのに、応募が増えない」
そう相談してくる社長は本当に多いです。

私も人事部長時代、まったく同じことを経験しました。
広告会社に頼んでプロの撮影・デザインをしてもらったのに、応募ゼロ。
現場は変わらず忙しく、社員は疲弊したまま。

当時の私はこう思っていました。

「ブランディング=見せ方を整えること」

でも、いくら外側を磨いても、
中身(採用の構造)が整っていなければ“信用”は生まれない。
それが、ブランディングの最大の誤解でした。


写真とコピーを整えても“辞退続出”だった現場

応募は増えたのに、面接率が3割を切った

ある年、私たちは大手の制作会社に依頼し、
ブランドコンセプトを刷新。
・プロ撮影の社員写真
・「未来をつくる現場」などのキャッチコピー
──見た目は完璧でした。

結果、応募数は2倍になりました。
しかし、面接率は32%→18%に激減。

理由は明白。
写真とコピーが“現実と違った”のです。
現場はまだ疲れていたし、教育体制も整っていない。
つまり、採用ブランドの「約束」を守れなかった。

採用はマーケティングではなく、信頼構築のプロセス。
誇張すればするほど、後で痛みが返ってくる。

👉関連して詳しく解説 → 「求人広告会社に頼ってもうまくいかない理由と“自社で採用を強くする方法”


採用ブランディングの“本質”は「文化の言語化」

伝える前に「整える」会社が選ばれる

採用ブランディングとは、
「会社の文化・働き方・理念」を“伝わる言葉に整える”作業です。

つまり、見た目の演出ではなく、
「会社としてどういう価値観で人を迎えるか」を明確にすること。

ブランディング=“印象づくり”ではなく“意味づくり”。

現場で社員がどんな想いで働いているのか。
新人がどんな教育を受けているのか。
社長がどんな判断軸で仕事を進めているのか。

これらを言葉と仕組みで一貫させたとき、
写真やコピーは“本物の表現”になります。


解決策①:「構造」から始める採用ブランディング設計

──採用は“デザイン”ではなく“構造”で動く

採用ブランディングを成功させる会社は、
必ず以下の順番で設計しています。

①【理念の再定義】なぜ採用するのか?

経営戦略と連動させ、「採用の目的」を明確に。
→ 例:「人手を増やす」ではなく「次世代の現場力を育てる」

②【文化の整理】どんな社風を伝えたいのか?

現場ヒアリングで“リアルな言葉”を抽出。
→ 「真面目」「責任感」よりも「根性ある」「手を抜かない」など現場語に変換。

③【体験設計】応募者が“体験できる導線”を作る

面接や現場見学を通じて、理念や文化を“体験”させる仕組み。

👉理念を言葉に変える手法はこちら → 会社の理念を“求人の言葉”で伝えるブランディング技術


解決策②:「採用文化」を現場に浸透させる

“人事だけのブランディング”は機能しない

採用ブランディングを机上で考えても、現場が動かなければ意味がありません。
現場が「うちってこういう会社だよな」と語れる状態こそが、本当のブランド。

A社では、現場リーダー全員に「うちの採用で大事にしたい言葉」を書き出してもらいました。
すると、営業・職長・新人まで共通して出た言葉が「誠実」。
それを基軸に求人を再設計した結果、応募率1.8倍・定着率90%を達成。

つまり、ブランディングは“現場参加型の文化づくり”。
経営がメッセージを発信し、現場がその裏付けを体現する。
それが「伝わる採用」につながります。

👉関連テーマ → 現場が採用を理解した瞬間、応募が倍増した話


解決策③:「一貫性」のある採用体験を設計する

求人・面接・初出社まで“言葉をつなげる”

採用ブランディングの成否を分けるのは、一貫性です。
求人で語る価値観と、面接での質問内容、初出社時の体験。
ここがズレると、一気に信頼が崩れます。

たとえば、
求人で「チームワーク重視」と書きながら、
面接では「個人でどれだけ動けるか」を聞く──この矛盾が離脱を生む。

「伝える前に整える」とは、
採用フローの全体を“同じ言葉”でつなぐこと。


ブランディングを「構造化」して成果を出したB社

“写真なし”でも応募が3倍になった理由

B社(建築工事・従業員25名)は、写真もデザインも一切変えず、
採用フローだけを再設計しました。

やったのはたった3つ。

  1. 面接の冒頭で社長が「なぜ採用を大事にしているか」を話す
  2. 求人冒頭を「理念コピー」に変更
  3. 面接後に現場見学を必ず実施

その結果、応募数は月4件→12件に増加。
採用単価は半分に下がり、辞退率は20%以下に。

「見せ方」ではなく「構造」を変えた結果、
“写真がなくても採れる”会社に変わったのです。

👉関連事例 → 「求人会社に任せても採用できない理由──自社でやるべきこと」


解決策④:「採用ブランディング=経営戦略」の視点を持つ

“採用を整える”ことが会社を強くする

採用ブランディングとは、
「人を惹きつける」前に「人が働き続けられる構造」を整えること。

だからこそ、
・教育制度
・現場評価基準
・人事方針
すべてがブランドを支える“経営装置”になります。

「採用ブランディング=経営の鏡」。
採用が乱れている会社は、組織の軸が乱れている。
採用を整えることは、会社を再構築することと同義です。

👉採用を経営戦略に変える視点はこちら → 採用成功の8割は“設計”で決まる──現場が動く採用構造とは


「採用ブランディング=“信頼の設計”」

“整える会社”が最後に勝つ

採用ブランディングを「見せ方」として扱う会社は、
最初は注目を集めても、信頼を積み上げられません。

逆に、
“理念・文化・構造”を整えてから伝える会社は、
派手ではなくても、**「人が残るブランド」**を築きます。

採用とは、企業の価値を「伝える」のではなく「体現する」こと。
つまり、ブランディングとは「採用の約束を守る仕組み」なのです


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